行政用語から「痴呆」消滅 新呼称「認知症」に

2004年 12月 24日 (金) | Category : 認知症

わが国の高齢者介護は、1963年に老人福祉法が制定された以降、70年代の老人医療費の無料化、80年代の老人保健法の制定、90年代の福祉8法の改正・ゴールドプランの制定など、人口の急速な高齢化が進む中で、時代の要請に応えながら発展してきた。

2000年4月から実施された介護保険制度は、措置から契約への移行、選択と権利の保障、保健・医療・福祉サービスの一体的提供など、わが国の高齢者介護の歴史においても時代を画す改革であり、介護保険制度の導入によって高齢者介護のあり方は大きく変容しつつある。

わが国の平均寿命は世界でも最高水準となった。高齢期は今や誰もが迎えると言ってよい時代となっており、また、高齢者となってからの人生も長い。その長い高齢期をどのように過ごすのかは、個人にとっても社会にとっても極めて大きな課題となっている。

人生の最期まで、個人として尊重され、その人らしく暮らしていくことは誰もが望むものである。このことは、介護が必要となった場合でも同じである。

そうした思いに応えるためには、自分の人生を自分で決め、また、周囲からも個人として尊重される社会、すなわち、尊厳を保持して生活を送ることができる社会を構築していくことが必要である。また、高齢者介護においても、日常生活における身体的な自立の支援だけではなく、精神的な自立を維持し、高齢者自身が尊厳を保つことができるようなサービスが提供される必要がある。

介護保険は、高齢者が介護を必要とすることとなっても、自分の持てる力を活用して自立して生活することを支援する「自立支援」を目指すものであるが、その根底にあるのは「尊厳の保持」である。

今、私たちの直面する高齢者介護の課題をとりあげたい。

痴呆に替わる呼称を検討していた厚生労働省の検討会は24日、新呼称を「認知症」とする報告書をまとめた。これを受け、厚労省は年内にも行政用語を認知症に変更するよう都道府県などに通知し、来年の介護保険制度改正でも法律用語として使用する。


痴呆という言葉には侮蔑(ぶべつ)的意味合いが強く、必要なケアや治療の妨げになったり、予防対策から高齢者を遠ざけているケースがあるとして、厚労省が呼称見直しの検討会を設置。


国民からの意見も募集して検討した結果、認知症が最もふさわしいと判断された。検討会は来年を認知症を知るキャンペーン年とし、病気の理解や用語の普及を進めることも求めた。


共同通信
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