成年後見制度とは?

2004年 03月 10日 (水) | Category : 成年後見制度

わが国の高齢者介護は、1963年に老人福祉法が制定された以降、70年代の老人医療費の無料化、80年代の老人保健法の制定、90年代の福祉8法の改正・ゴールドプランの制定など、人口の急速な高齢化が進む中で、時代の要請に応えながら発展してきた。

2000年4月から実施された介護保険制度は、措置から契約への移行、選択と権利の保障、保健・医療・福祉サービスの一体的提供など、わが国の高齢者介護の歴史においても時代を画す改革であり、介護保険制度の導入によって高齢者介護のあり方は大きく変容しつつある。

わが国の平均寿命は世界でも最高水準となった。高齢期は今や誰もが迎えると言ってよい時代となっており、また、高齢者となってからの人生も長い。その長い高齢期をどのように過ごすのかは、個人にとっても社会にとっても極めて大きな課題となっている。

人生の最期まで、個人として尊重され、その人らしく暮らしていくことは誰もが望むものである。このことは、介護が必要となった場合でも同じである。

そうした思いに応えるためには、自分の人生を自分で決め、また、周囲からも個人として尊重される社会、すなわち、尊厳を保持して生活を送ることができる社会を構築していくことが必要である。また、高齢者介護においても、日常生活における身体的な自立の支援だけではなく、精神的な自立を維持し、高齢者自身が尊厳を保つことができるようなサービスが提供される必要がある。

介護保険は、高齢者が介護を必要とすることとなっても、自分の持てる力を活用して自立して生活することを支援する「自立支援」を目指すものであるが、その根底にあるのは「尊厳の保持」である。

今、私たちの直面する高齢者介護の課題をとりあげたい。

Q 「成年後見制度とは?」


私は子どもを育て上げ、一人暮らしをしていますが、老後を安心して過ごしたいと考えています。そんなとき、老後のいろんなトラブルを防ぐために成年後見制度を利用することを耳にしました。どのような制度でしょうか。


A 痴ほう高齢者や障害者を保護、支援


金沢地方法務局戸籍課 上浜陽一郎

今は元気でも、老後のことは心配ですね。元気なうちにできるだけ対策を立てておくことは自分の人生を楽しく過ごすためにも必要なことです。


子どもたちは病院・施設への入退所や支払い手続きをしてくれるだろうか、介護保険の利用はどうすればいいのだろうか、悪徳セールスに引っ掛かったらどうしよう、不動産や預金などの財産管理は大丈夫だろうかなど、不安は尽きません。


おたずねの「成年後見制度」は、痴ほう症の方、知的障害のある方、精神能力の不十分な方々を保護し支援するために整備された制度です。この成年後見制度は法律の定めによる後見の制度である「法定後見制度」と契約による制度である「任意後見制度」から成り立っています。


以下、後者の任意後見制度について説明することとします。


任意後見制度は、本人が契約の締結に必要な判断能力を有している間に、精神上の障害(痴ほう、知的障害、精神障害等)により判断能力が不十分な状況における後見事務について任意後見人に代理権を付与する「任意後見契約」を締結することにより、家庭裁判所が選任する任意後見監督人の監督の下で、任意後見人の保護を受けることができるという制度です。


任意後見契約の方式は、公証人の作成する公正証書によることが必要ですが、これが作成されると、公証人から東京法務局への嘱託により、任意後見の登記がされる仕組みになっています。


読売新聞
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