「准」介護福祉士を創設 フィリピンとの連携協定に配慮

2007年 03月 23日 (金) | Category : 介護福祉士

わが国の高齢者介護は、1963年に老人福祉法が制定された以降、70年代の老人医療費の無料化、80年代の老人保健法の制定、90年代の福祉8法の改正・ゴールドプランの制定など、人口の急速な高齢化が進む中で、時代の要請に応えながら発展してきた。

2000年4月から実施された介護保険制度は、措置から契約への移行、選択と権利の保障、保健・医療・福祉サービスの一体的提供など、わが国の高齢者介護の歴史においても時代を画す改革であり、介護保険制度の導入によって高齢者介護のあり方は大きく変容しつつある。

わが国の平均寿命は世界でも最高水準となった。高齢期は今や誰もが迎えると言ってよい時代となっており、また、高齢者となってからの人生も長い。その長い高齢期をどのように過ごすのかは、個人にとっても社会にとっても極めて大きな課題となっている。

人生の最期まで、個人として尊重され、その人らしく暮らしていくことは誰もが望むものである。このことは、介護が必要となった場合でも同じである。

そうした思いに応えるためには、自分の人生を自分で決め、また、周囲からも個人として尊重される社会、すなわち、尊厳を保持して生活を送ることができる社会を構築していくことが必要である。また、高齢者介護においても、日常生活における身体的な自立の支援だけではなく、精神的な自立を維持し、高齢者自身が尊厳を保つことができるようなサービスが提供される必要がある。

介護保険は、高齢者が介護を必要とすることとなっても、自分の持てる力を活用して自立して生活することを支援する「自立支援」を目指すものであるが、その根底にあるのは「尊厳の保持」である。

今、私たちの直面する高齢者介護の課題をとりあげたい。

厚生労働省は24日までに、大学や専門学校などで介護福祉士の養成コースを修了した卒業生を対象に、国家試験に合格しなくても取得できる「准介護福祉士」の資格を新たに設けることを決めた。昨年、フィリピンとの間で結ばれた経済連携協定に基づく介護士受け入れを進めるため、試験に不合格となっても働ける新資格が必要と判断した。


今国会に提出された「社会福祉士・介護福祉士法改正法案」に、介護福祉士の資格を取得するには国家試験合格を要件とする一方、「准」資格の創設を盛り込んだ。2012年度からの実施を目指す。


介護福祉士は現在、3年以上の実務経験を積んだ後に国家試験に合格するか、専門学校で1650時間の養成課程を終えるなどの方法で資格が取得できる。しかし、厚労省は認知症ケアや高齢者の権利擁護など、より専門性の高い人材を確保する必要があるとして、国家試験合格を要件とする法改正を決めた。


共同通信
現在位置 : Home » 介護福祉士 / 2007年03月 > 記事詳細
関連する記事