事業所、3カ月連続で減少 訪問介護、経営難で撤退か

2008年 03月 23日 (日) | Category : 介護施設

わが国の高齢者介護は、1963年に老人福祉法が制定された以降、70年代の老人医療費の無料化、80年代の老人保健法の制定、90年代の福祉8法の改正・ゴールドプランの制定など、人口の急速な高齢化が進む中で、時代の要請に応えながら発展してきた。

2000年4月から実施された介護保険制度は、措置から契約への移行、選択と権利の保障、保健・医療・福祉サービスの一体的提供など、わが国の高齢者介護の歴史においても時代を画す改革であり、介護保険制度の導入によって高齢者介護のあり方は大きく変容しつつある。

わが国の平均寿命は世界でも最高水準となった。高齢期は今や誰もが迎えると言ってよい時代となっており、また、高齢者となってからの人生も長い。その長い高齢期をどのように過ごすのかは、個人にとっても社会にとっても極めて大きな課題となっている。

人生の最期まで、個人として尊重され、その人らしく暮らしていくことは誰もが望むものである。このことは、介護が必要となった場合でも同じである。

そうした思いに応えるためには、自分の人生を自分で決め、また、周囲からも個人として尊重される社会、すなわち、尊厳を保持して生活を送ることができる社会を構築していくことが必要である。また、高齢者介護においても、日常生活における身体的な自立の支援だけではなく、精神的な自立を維持し、高齢者自身が尊厳を保つことができるようなサービスが提供される必要がある。

介護保険は、高齢者が介護を必要とすることとなっても、自分の持てる力を活用して自立して生活することを支援する「自立支援」を目指すものであるが、その根底にあるのは「尊厳の保持」である。

今、私たちの直面する高齢者介護の課題をとりあげたい。

高齢化に伴う介護需要の急増が見込まれる中、自宅にホームヘルパーを派遣する訪問介護事業所が昨年12月以降3カ月連続で減少していることが、独立行政法人福祉医療機構の集計で分かった。


2000年度の介護保険制度導入以降、増加傾向が続いていたが、減少傾向が明確になったのは初めて。


06年度の制度改正で利益を出しにくい報酬体系になったことや人手不足などに伴う経営難、訪問介護最大手だったコムスンに対する事業所指定打ち切り処分といった規制強化の動きなどが背景にあるとみられる。


地域によっては、事業所の撤退でサービスが受けられなくなる恐れもあり、今後の体制整備の懸念材料となりそうだ。


同機構の調査では、08年2月末の訪問介護事業所は前年同期比458減の2万7011。昨年5月をピークにコムスンへの処分の影響で4カ月連続で減少し、いったんは回復したものの、12月以降は、また減少が続いている。


共同通信
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