特養、医療法人にも解禁 療養病床転換を促進

2007年 06月 19日 (火) | Category : 介護施設

わが国の高齢者介護は、1963年に老人福祉法が制定された以降、70年代の老人医療費の無料化、80年代の老人保健法の制定、90年代の福祉8法の改正・ゴールドプランの制定など、人口の急速な高齢化が進む中で、時代の要請に応えながら発展してきた。

2000年4月から実施された介護保険制度は、措置から契約への移行、選択と権利の保障、保健・医療・福祉サービスの一体的提供など、わが国の高齢者介護の歴史においても時代を画す改革であり、介護保険制度の導入によって高齢者介護のあり方は大きく変容しつつある。

わが国の平均寿命は世界でも最高水準となった。高齢期は今や誰もが迎えると言ってよい時代となっており、また、高齢者となってからの人生も長い。その長い高齢期をどのように過ごすのかは、個人にとっても社会にとっても極めて大きな課題となっている。

人生の最期まで、個人として尊重され、その人らしく暮らしていくことは誰もが望むものである。このことは、介護が必要となった場合でも同じである。

そうした思いに応えるためには、自分の人生を自分で決め、また、周囲からも個人として尊重される社会、すなわち、尊厳を保持して生活を送ることができる社会を構築していくことが必要である。また、高齢者介護においても、日常生活における身体的な自立の支援だけではなく、精神的な自立を維持し、高齢者自身が尊厳を保つことができるようなサービスが提供される必要がある。

介護保険は、高齢者が介護を必要とすることとなっても、自分の持てる力を活用して自立して生活することを支援する「自立支援」を目指すものであるが、その根底にあるのは「尊厳の保持」である。

今、私たちの直面する高齢者介護の課題をとりあげたい。

厚生労働省は19日、慢性期の高齢患者が長期入院する療養病床を介護施設に転換させるための促進策をまとめた。これまで自治体や社会福祉法人などに限られていた特別養護老人ホームの設置、運営を来年から医療法人にも認めるほか、医療機能を強化した新しいタイプの老人保健施設を創設することなどが柱。20日に開く有識者検討委員会で正式決定する。


厚労省は医療費削減のため、2005年10月時点で38万床ある療養病床を12年度末までに15万床に減らすのが目標。医療機関の選択肢を増やすことで介護施設への転換を促し、療養病床削減を図る。


現在は医療法人が特養ホームを設置するには、別に社会福祉法人をつくる必要があるが、医療法人が直接、特養ホームを運営することを認める。来年の通常国会に老人福祉法の改正案を提出する方針だ。


共同通信
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