簡保の老人ホーム売却へ 民営化控え郵政公社

2007年 04月 24日 (火) | Category : 介護施設

わが国の高齢者介護は、1963年に老人福祉法が制定された以降、70年代の老人医療費の無料化、80年代の老人保健法の制定、90年代の福祉8法の改正・ゴールドプランの制定など、人口の急速な高齢化が進む中で、時代の要請に応えながら発展してきた。

2000年4月から実施された介護保険制度は、措置から契約への移行、選択と権利の保障、保健・医療・福祉サービスの一体的提供など、わが国の高齢者介護の歴史においても時代を画す改革であり、介護保険制度の導入によって高齢者介護のあり方は大きく変容しつつある。

わが国の平均寿命は世界でも最高水準となった。高齢期は今や誰もが迎えると言ってよい時代となっており、また、高齢者となってからの人生も長い。その長い高齢期をどのように過ごすのかは、個人にとっても社会にとっても極めて大きな課題となっている。

人生の最期まで、個人として尊重され、その人らしく暮らしていくことは誰もが望むものである。このことは、介護が必要となった場合でも同じである。

そうした思いに応えるためには、自分の人生を自分で決め、また、周囲からも個人として尊重される社会、すなわち、尊厳を保持して生活を送ることができる社会を構築していくことが必要である。また、高齢者介護においても、日常生活における身体的な自立の支援だけではなく、精神的な自立を維持し、高齢者自身が尊厳を保つことができるようなサービスが提供される必要がある。

介護保険は、高齢者が介護を必要とすることとなっても、自分の持てる力を活用して自立して生活することを支援する「自立支援」を目指すものであるが、その根底にあるのは「尊厳の保持」である。

今、私たちの直面する高齢者介護の課題をとりあげたい。

郵政行政審議会(総務相の諮問機関)は24日、民営化を控えた日本郵政公社が保有する、有料老人ホームの浦安簡易保険加入者ホーム(千葉県浦安市)や、札幌簡易保険総合健診センター(札幌市)など7施設の土地・建物を売却することを認める答申をまとめた。売却先は今後決める。


浦安の施設は介護付きの終身利用型で、約170人が入居している。総務相は、入居者が現在と同等以上のサービスを受けられるよう公社が担保することや、全入居者の合意を原則とすることなどを売却条件として諮問。同審議会は条件を付けることも適当とした。譲渡先と細部の条件を詰め、今年夏ごろに売却する見通し。


売却する他の5施設は、札幌郵便貯金会館(札幌市)、仙台簡易保険総合健診センター(仙台市)、名古屋簡易保険総合健診センター(名古屋市)、大阪簡易保険総合健診センター(大阪市)、広島簡易保険総合健診センター(広島市)。


共同通信
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